あなたの隣の青い春

ー Not Secured,Loose Ends -

第87回東京優駿(日本ダービー)展望。コントレイルを負かせる馬はいるのか? 予想してみよう

数年前まではしょっちゅう(特に)関西の競馬場に出向いていて、のちのG1馬の2歳戦もたくさん見れて経験値積ませてもらってたんだけど

この1.2年はなかなか土日に身動き取れずぐっと遠征する機会がなくなってしまっていた。

その中でたまたまスイープセレリタスのローズSを観に行って、コントレイルのデビュー戦を拝めた事を僕の中で大切な経験としてずっと残せるのはありがたい限りである。

もともとディープインパクト×母父Unbridled's Songってだけで気にしていた馬で

調教の動画を見て、この血統でこれだけキレキレな捌きができるならひょっとするかもしれない。というくらいの期待値だったかな。

パドックでもパッと見の印象はそこまでグッとこなかったんだよね。

なんならダノンプレミアムのデビュー戦の方がうおっ!ってなった。

 

ただあらためて血統表から見直すと、ディープインパクトの晩年を飾る最高傑作として申し分ない馬だなーと。

コントレイルは望田先生が強靭ダノンキングリーと表現していた通りの馬で

ダノンキングリーの弱点はRelaunch的なヌルさが最後に大事なところで甘さとして顔を出す部分だろうけど

例えばダービーでの2着なんかはそのヌルさのおかげで取れた2着でもあったんじゃないかという見方もできるかと思う。

 

コントレイルの場合Unbridled's Songの増幅にTiznow使ってんのが最高に効いていて、ここにRelaunchとSeattle Slewがあることが俊敏で強靭すぎるスピードとキレだけの馬に収まらない適度な『遊び』を生んでいるんだろう。

血統って面白いね~。

 

2020年日本ダービーの印はこんな感じで。

◎コントレイル

○サトノフラッグ

▲サリオス

△ビターエンダー

△ヴェルトライゼンデ

△コルテジア

△ディープボンド

△マンオブスピリット

△ウインカーネリアン

コントレイル頭固定の3単

 

さて、

では今の超高速府中のCコース替わりで、今年もイン先行が有利すぎる馬場の内枠を引いた大本命馬

そんな速くて強くて適度な遊びもある一見スキのないコントレイルの上に行ける馬は果たしているのか問題に言及していこー。

 

もう近年のダービーは2400m戦というよりも2000m戦に近い感じになっていて

2000を速い時計で走り切るスピードと持久力があれば、あとは内目を先行するだけで上位にこれてしまう。

そもそも先行できるという時点でそれなりのスピードと完成度を備えているわけで、そういう馬を見つけられれば当たりに近づく。

例えば去年のロジャーバローズなんてあんなに人気なかったの驚いちゃうよね。

それまでのレース内容と、母はドナブリーニの妹で1枠。

僕はダノンキングリー頭の2.3着でしか塗ってなかったので本当に頭抱えたよ。。。

 

あれだけのスピードを有するコントレイルなので、少なからずいっくんも距離のことは気にしながら乗ってくるだろうし、かなりぎりぎりまで前は可愛がられるはずだ。

後半1000のロンスパ戦みたいな事にはなりようもないし

何より今年はそもそもあんまりスピードない馬が多いんだよね~。

 

ディープインパクト産駒は5頭、しかしコントレイル以外の4頭は

まだ後ろが緩くて鈍らなサトノインプレッサ

ワンペースでキレないアルジャンナ

パワー体質すぎるレクセランス

粘着力に寄ってるサトノフラッグ

とあんまり高速府中でどうこうというタイプではない。

 

アルジャンナにはリーチザクラウン的な可能性はあったけど、どうも膝が悪く攻め切れなかったり中途半端に差し馬の型にハメていこうとしてきていて、

馬主的にも内枠引いたここで一転一発狙いの先行策! なんて冒険に出る予感はない。

逆にサトノフラッグはこの枠を引いたことでディープブリランテ的な先行策に出てくれるという期待がある。

総合力の高さは折り紙付きなのでスタミナ持続力でワンチャンあるかも。

とはいえ外枠から捻じ伏せに出て内枠のコントレイルを封じ込められるほどか? と問われればやっぱりそこまでのイメージは湧かない。

 

今年はとにかく速い馬が少ないうえ、ペースを作りそうな馬がわからないのも難点。

変な話ペースが流れて超高速決着になっても内枠まで引いちゃったコントレイルが一番速く走り抜けるだろうし

逆に誰もいかずスロー戦になったとしても最も機敏に突き抜けてくるのはコントレイルだろう。

どんな展開を想定したところでコントレイルのパフォーマンスを上回りそうな馬は見当たらないんだよなあ……。

 

対抗馬筆頭評価になっているハーツクライ産駒の2頭。

 

サリオスは高速戦でもスローになってももちろん対応できるだろう。

コントレイルとこの馬が今年のメンバーだとシンプルにスピードの絶対値が抜けている。

そもそもが血統的にも馬体からも中距離馬的資質が高いはずの馬で、なんならハーツクライオタク的にもむしろ早期からマイルであんなに強い事の方が???なくらいだ。

そのせいで皐月賞では早くも「距離不安」が叫ばれたものだが、不安なわけがなかった。

『才能』という一面だけで見ればコントレイルを喰える唯一の存在。

 

とはいえ、『今』ダービーの舞台でコントレイルを倒せるかと問われれば答えに詰まる。

率直に言って皐月賞はコントレイル相手に土をつける千載一遇のチャンスだった。

あれだけ相手が割を食ってなお勝ちきれなかった。この事実は重たいんじゃないかなあ。

僕はあの皐月賞の内容でサリオスを負かしきったのを目の当たりにして、コントレイルは歴史的名馬なのだという認識に至った。

 

サリオスに関しては今回こそさすがに距離は響いてくるものと思われる。

単純にあの巨体だしね。あの筋肉量。さらにアクションも大きい馬なので。おそらく2000あたりが一番強いって馬に完成するんだろうけど2400となるとやっぱり多少なりともパフォーマンス落としちゃうんじゃないかなあ。

外より明らかに内目が良いなら馬群を割る形の競馬も問題なくこなせるし、前述した通りコントレイル共々スピードが抜けてるのでドン詰まるようなこともなかろう。

外すぎない12番なら特に気にすることはないのでは。

 

もう1頭のハーツクライ、ワーケア。

配合的な輪郭はサリオスともよく似た馬で、実際にデインヒル的美点が表現されているところまで似ている。

ただしニジンスキークロスもあるせいかどこか緩慢さを覗かせ、いかにもこの時期のハーツクライ牡馬らしい加速の遅さとか小足の利かなさとか、

トップレベルでは詰めの甘さを感じてしまう。

 

せっかく内枠引けたわけだけどスタートからポンと進んでいけるタイプじゃないから、それこそコントレイルあたりにスッと前取られると苦しいポジションで進めることになってしまうかもしれない。

それでもルメールなら格好は付けてくるかな。

体高があんまりなくて重心が低く2400がプラスに働くかといわれると微妙なところ。

それでも根は中距離馬だろうから相対的に見ても距離に関して割り引く必要はないかな。

 

うーん。やっぱり誰もコントレイルに勝てる気がしない。

 

長々と垂れ流してきたついでにあと数頭にも触れとくと

 

サトノインプレッサ…… せっかくの内枠もポジション取れない馬で距離も微妙。まだ後ろが甘くて追走力に欠ける。高速2400ではさすがに脚使えなさそう。

 

レクセランス……内枠引けてワンチャン狙いの先行策はアリ。ただし高速戦でのスピードの裏付けもないから前に行くだけで精いっぱいかも。

 

ヴェルトライゼンデ……馬だけなら相当なモノだと思うんだけどまだ緩い。小足が利かず現状トップスピードも劣るので、枠も生かし持続力を頼りに先行策が理想か。

 

ビターエンダー……展開のカギを握りそう。前に行けて、そこそこ速い脚が使えて、持続力もある。勝ちきるまでの決め手はないがヒモからは外せない。

 

ダーリントンホール……高速戦がどうかな。スピードが足りないと思うしペースが流れてもスローになっても流れ込むだけになりそう。

 

コルテジア……休み明けの前走で後手を踏んだのが目くらましになってそう。距離も問題ないはずで、本来は軽いスピードのある先行馬。チャンスあるかもね。

 

ガロアクリーク……地力強化ぶりは認めても、あの手の中山でガチャガチャ追い込んでくるタイプの東京替わりに良いイメージは持てない。

 

ディープボンド……普通に先行してしまえば相対的に浮上する。ヒモには入れたい。

 

マンオブスピリット……今度はディープボンドを逆転できそう。となればヒモには入れたい馬。

 

ウインカーネリアン……枠が恨めしい…。むしろ思い切って行っちゃえばとは思うが如何せん田辺。そういう判断するかなあ? 行ったらいったで田辺スローか。完全に切るのは怖い。