コロナ禍の最中、FCバルセロナ史上初のカンプ・ノウ命名権売却発表に外野が思うこと
バルサがカンプノウのネーミングライツを売るそうで、僕は根っからのリバプールファンなので完全に外野の立場なのだが色々と思うとこはあったので独り言の記念カキコ。
まず真っ先に浮かんだのが、もう15年近く前になるが初めての胸スポンサー(Unicef)導入時のこと。
例の「バルセロナはフットボールクラブ以上の“何か”である~」からのmes que un club
いわゆるフットボールクラブ以上の存在としてのバルセロナをバルセロナたらしめる
最も図太い根っこのような、精神そのものだった部分にメスを入れられた時のこと。
当時からバルサの負債は相当なもので、『プライドを売った』とみなす人はたくさんいた。
なんせ中国が買う話がかなり進んでたくらいだったので、まあ外野からは特にそりゃもうやんややんや言われていた。
一応外向けにはもっともらしい理由が謳われてもいた。
グローバル戦略が必須となっていく情勢で、バルサの哲学の美しさと
世界へ貢献する力の発信。
バルサの大きさをより多くの人へと伝えたがっていた。(と、僕は解釈)
よく考えると安易にプライドを売り飛ばす事とは反対の思考で動いていたんじゃないかと思われる。無駄にプライドが高いからこういう発想に至ったんだろう。
やはりなんといっても大金が欲しくて、必要で、しかしバルセロナというクラブの構造上ストレートに欲をかくわけにもいかないのでワンクッション噛ませるモノを欲していただけ。みたいな。
そしてUnicefというのは非常に都合のいいモノだった。
結局そのあとクライフなどからかなり辛辣な言葉を投げられつつも巨額のカネで繋がるカタール関連スポンサーとの関係を築いていくわけで。
単なる外野の意見として、バルセロナのこういうところがいやらしくて好きじゃないんだよね。(って言いたいだけ)
で、今回のネーミングライツの一件。
まず状況として、バルサは結構カネのやりくりに困っていた。
ここ数年でも金に汚いいやらしい話は何件も出ていた。
そのうちネーミングライツを売ること自体も既定路線。
そんな中での地球規模で発生したCOVID-19ショック。
FC バルセロナ、 Covid-19対抗基金調達のために、財団法人にカンプノウのネーミングライツを譲渡
一応大義名分としてはこういうお話 ↓↓
2020~21の1シーズン、カンプノウのネーミングライツをバルサ財団(クラブが社会貢献活動を行う際の窓口)へ渡します。そこからスポンサー募集を行う形。
そしてその収入をCOVID-19研究や関連プロジェクトへの支援に投入します。
フットボールクラブ以上の存在として、貢献方法を検討した結果の判断。という事らしい。
金額としてはおそらく2000万ユーロほどになるだろうとも。
首をかしげる要素がいくつかある。
最近のバルサといえば、まあ内紛だらけでね。外から見てても「荒れてんな~」って状態。
メッシ以後問題とかフィールド上のことはいったん置いといても、あっちこっちで揉めている印象しかなかった。
特にクレからヘイトを浴び続ける会長のバルトメウ周辺。
これがあるから今回の動きも、な~んか胡散臭いよねえ。
なんせ状況が状況。
『今』の状況で『来季』の命名権を売るとか言ってどうすんの? が率直な感想で。
今季をどう処理するのかもわからない。来季のことなんてどこのリーグも完全に白紙。こんな状態だよ。
イメージアップと品格をアピールしたいだけでしょこれ。っていう。
むしろ、まず着手すべきはそこじゃないでしょと。もっとクラブ内のことを優先して考えていた方が良いんじゃないかという気もする。
ひねくれた見方をせず素直に受け取れば、大幅減収で首が回らなくなるクラブがたくさん出そうな情勢でバルサすげーなー。やるじゃん。って感じなんだけども。
おそらく今の状態がかわいく思えるほど、サッカービジネスを取り巻く状況は一変するはず。
(少なくともリバポやスパーズあたりは相当に悲惨な状態になるまでを想定逆算してるっぽい)
胸スポンサーのときと同様、そのうち大規模予算編成のあてにするための布石として
ネーミングライツに関する初手にこういう手を選んだんだろうが、果たしてどうなるだろうね。
バルトメウはバルセロナの会長にふさわしくないと声高に叫ばれ続けているが、こういう傲慢さすら感じる動きは実にバルセロナらしいと思う。
(どういうスポンサーが現れるのかな?)